年末年始・お盆と日本では実家に帰省する人が多い時期ですが、
この時期が来るたびに悩む子供も実は多いのです。
子供と言っても、子供の立場の方、という意味です。
また親に会わなければならない。
せっかく離れて暮らして、最近は落ち着いていられるようになったのに。
きっとまた色んな事を言われるんだろうな。
でも、一生 避けて生きていけるわけないし
結局は親の面倒を見ないといけないし
それは責任をもってやろうと思っているし
いざという時には親に頼らなければならないし
親に孫の顔を見たいと言われているし
こんな色々な言葉と思いの渦巻く中、
帰らないと決めるのも苦しいし、帰ると決めるのも苦しい。
物理的な距離が取れてる時はいいんだけど・・・
あなただけではないです。
そして多くの親子関係に苦しんでいる人が、
共通に持つ苦しみがこれではないかな、と思います。
心理学的に言うと、
物理的な距離を離す、ということは非常に心を休めるいい手段です。
そして落ち着いてくると
「あぁ、癒やされた、もう大丈夫かな」などと思うのですが、
実際に接すると・・・
最初は心に余力がついているので 我慢できますが、
日数を重ねるとどうにもならなくなり、
大喧嘩になったり、どちらかが爆発してしまったり。
そして自己嫌悪、ということになる方が多くいらっしゃいます。
人は「役割」をやろうとするもの
これはあなたのせいではありません。
人に「役割」という立場が付くと、
人はその役割を全うしようとするものなのです。
あなたには、あなたの親からすると、
何歳になっても「子供」という役割がついてきます。
だから、
80代のお母さんが、60代の息子に対して
「遅いわね、何時だと思ってるのかしら・・・」と文句を言う、という
笑い話のような本当の話が出てくるのは、その役割のせいなのです。
つまり、「親とはこういう風にするのが当たり前」と思っている相手ですから
子供であるあなたが、自分と会うのが辛いなど、理解できるわけがありません。
あなたも親を拒絶するなんて子供としてダメでしょ、と思っている間は
容易に飲み込まれ、昔の距離感、立場関係になってしまい、
やられてしまうのです。
例えば、30年ぶりに同窓会で会った同級生と、
タイムスリップしたかのように、言葉遣いも青年に戻ったり、
大人になって出会った人とは違う、
お互いの今の職業、立場など関係なく、ため口で話す、
というのを体験したことがある方は多いのではないでしょうか。
これなどまさに「役割=同級生」があなたを過去の関係性に戻す、という現象です。
でも、昔はいじめてきていた友に対して
違う態度(違う役割の取り方)で臨めば、
まったく違う関係でいられることもあるのです。
役割の認識を変えればいいのです!
実家に戻った場合も、同じような現象を起こすことができます。
放っておけば、ふつうに昔のような関係性になってしまう。
「今までの、いつもの親子関係」になってしまうということですね。
これを昔とは違う関係性の取り方に変えることが出来るのですが、
親子の場合は、あなたの役割の認識を本当に変える必要があります。
思考だけで
「こうしないとダメだ!」
「これはしてはいけない!」などとやっていると、
あなた自身が辛くなったり、違う思考をしている自分を責めてしまったり、
良いことにならない事が起きてしまうのです。
『無理やり思い込む』というのは危険なんです。
じゃあどうすればいいか?
まずは自分の思考を疑ってみる、ということが大事です。
思考とはどこから来ているか?というと、
幼いころからの積み重ねの善行や叱責などの
親の判断、親子関係から来ているものが、とても多くあります。
ですので、そもそも思考が親の影響だ!ということに気付くことから始めましょう。
最初にあげたように
「一生接触を避けて生きていけるわけないし、
結局は親の面倒を見ないといけないし、
いざという時には親に頼らなければならないし、
親に孫の顔を見たいと言われているし」
これらは、本当にそうでしょうか?
そうは考えない方もたくさんいますよ、と私はお伝えしたいです。
それは、親が自分から離れないように、あなたに入れた
「常識のように見える呪縛の魔法の言葉」かも知れないのです。
少なくとも、子供を自分に縛り付けようとしない親は、
そんな言葉を言いません。
もっともっとあなたを尊重してくれます。自由にしていいよ、という思考を作ってくれます。
あなたの新しい役割認知を作っていきましょう
あなたが当たり前に考えている
「子供とはこうしなければ」
「親とはこうであるべきでしょ」
のような「役割」に対する思いを、
全部吐き出してみて下さい。
ノートに書いてみると、少し客観的に見ることができます。
そして、それを書いているうちに、
または眺めていると、あなた自身が自分の役割の認知に気づき、
これは変えてもいいかも!と気付くかもしれません。
それを元に、少し感じ方の違うお友達などに話してみるのも
いいかも知れません。
え?そんなに違うの?とビックリすることもあるでしょう。
気付きのお手伝いは私達カウンセラーの役割です。
きっとあなたが楽に生きられて、
それでもあなたが「子供」の役割を果たせる「新しい道」を
作るお手伝いが出来ます。
執筆者:三浦 くみ子
株式会社エムズNEXT 代表取締役
日本メンタルコーチング学院 学院長
エムズルーム 代表カウンセラー
発達障害専門家、親子関係専門心理カウンセラー
小学校のスクールカウンセラーとして6年間勤務したのち、2011年個別カウンセリングルーム「エムズルーム」を開業。
親子関係の悩み、家族関係の悩み、人間関係の悩みを中心に扱っており、子どもから、子育てに悩むお母さん、親との関係に悩む男性・女性、仕事に悩む男性・女性など幅広いお客様へ6,000回以上のカウンセリングを行い、の人生を良くするお手伝いをしている。
2016年に日本メンタルコーチング学院を開校し、多くの方へカウンセリング知識と技術を提供している。
スクールカウンセラーや心理カウンセラーとしての経験を活かし、「すぐに使える変化を実感できる」「癒されながら学べる」授業を提供している。
「くみこ先生の授業は、分からないことがあっても、なんでもその場で答えてもらえるし、毎回笑いがたっぷりの授業で、参加するだけで心が軽くなります」「経験豊富な先生なので、安心して授業が受けられます」と受講生様に大好評です。
アダルトチルドレン克服におすすめの講座
日本メンタルコーチング学院の『ファミリーコーチングNLP講座』は、
「アダルトチルドレン克服」「自己肯定感UP」「コミュニケーションスキル」「セルフコーチング」「アンガーマネージメント」「家族関係」「子育て」など、人生に役立つ心理スキルを学べて、カウンセラー資格も取得できる講座です。
オンライン授業なので、どこに住んでいても受講できます。
オンライン説明会も随時開催しています。
1対1のオンライン説明会で、心理業界をよく知るコンサルタントに、カウンセリングについて、授業について、効果について、なんでも質問していただけます。
「ファミリーコーチングNLP講座」に興味をお持ちの方は、スケジュール相談や、コース、通い方の説明等も行っておりますので、お気軽にご参加ください。
オンライン説明にて体験受講のご案内もしております!
カウンセリングをご希望の方
「今の自分のこと(家族のこと)を相談したい」
「プライベートのことなので、先生と1対1で話がしたい」
「どうしたらいいのかわからないので、個別にアドバイスが欲しい」
そんな方には個別カウンセリングがおススメです。
自分のこと、親とのこと、家族のこと、仕事のこと、どんなことでも安心してご相談いただけます。