「うちの子、黙ってお金を取っていってしまうんです。」
「あの~実はですね・・・」と
けっこう多いのがこのお話。
とても言いにくそうにおっしゃいます。
『子ども発達インストラクター講座』には
保護者の方、当事者の方の他に
教員、保育士、施設管理者、
看護師、管理栄養士など
支援する側の方々も
たくさんいらしています。
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「春ごろから、
何回か私のお財布から
お札が抜き取られているんです。
あの子がやった証拠も無いですし、
だから問い詰めることもできない。
でも、あの子以外には考えられないんです。
それも1回ではないんですよ。」
そんな時、どうしていいやら
困ってしまいますね。
他にも例えば、
・兄弟のお金が机の上に置いてあったら
ふっと持っていかれてしまった。
・夕食用に買ってあった食材やお惣菜を
勝手に食べてしまった。
・兄が買ってきたプリン、
しっかりと名前を書いているのに、
それでも食べてしまって、大げんかに。
・学校の宿題をやっておらず
友達にノートを借りたところ
名前を書き換えて、自分のとして
出してしまった。
これらは
「当然言わなくてもわかるはず」のことだったり、
「普通やらないでしょ!」のことだったり、
「だって、すぐにバレるでしょう?」
「そんなことも分からないの?!」
と、思いますよね。
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でも、それこそが彼らの特徴なのです。
これを「衝動性」といいます。
思ったことを、
それをするとどうなる?と考えるよりも、
あ、今こうしたい、なんとかしたいと
やってしまう傾向です。
その原因は「先読みの苦手さ」
先の見通しを立てるのが苦手で、
つい、やってしまう。
そしてあとから「なんで?」と責められても、
わざと困らせようなどという意味は無いので
へんな理由をつけて、また怒られてしまう。
または、怒られるのはイヤなので
「絶対にやってない!」と
ウソをつき通して関係性が悪くなる。
怒らない対処法
私はこのような衝動性を
『ついクセ』と呼んでいます。
ですので、言い方はこんな感じになります。
「お母さんのお財布から
ついクセで5千円札を持っていった?
返してちょうだい。(冷静に)」
「机の上に置いてあった千円札、
誰かが ついクセで持ってったみたい。
自分の所にあったら持ってきてね(冷静に)」
そして、ハッとして
でも他人事のように「あったよー」と
持ってきてくれたら、
「おー、ありがとう!助かったよ!」
とお礼を告げます。
「なんで勝手にもってったの?」
「何度同じことを言わせるの?」
「そんなことしちゃダメにきまってるでしょう?」
などの犯人捜しはやりません。
自分の特徴をおしえる
衝動性があることが、
本人がコントロールしにくい特性であるなら、
それを責めたてるのではなく、
「そういう傾向があるね。」と
分からせること。
そして、どう対処したらいいかを
導いてあげること。
『あ、今ついクセが出ちゃったよ。
こういう時はこうすると
安全に解決するよ。』
毎回冷静に、
毎回初めてのように話すこと。
そうしたら、
自分のクセを知り、
自尊心を保ちながら
対処法が分かる大人になっていけます。
「冷蔵庫にあったお兄ちゃんのプリン、
お兄ちゃんが楽しみにしてるけど
ついクセで食べちゃった?
言ってくれたらお母さん買って来られるよ。
食べたくなったっり、
食べちゃったら言ってね。」
こんな感じです。
あなたの質問 大歓迎!
このように、さまざまな実際の行動や発言に
どう対処したらいいかを
『子ども発達インストラクター講座』
でお伝えしています。
12月は7日(土)、8日(日)開催、
1月は10日(金)、24日(金)開催です。
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