子どもが勉強しないでゲームばかりしている。
子どものゲーム時間が長すぎてイライラする。
ゲームのことを指摘すると、毎日のようにケンカになる。
ゲームが大好きで、毎日何時間もやっている。というお子さんも多いのではないでしょうか。
お子さんと時間のルールを決めて、"ゲーム"と"勉強"の両立ができていますか?
ただ、この記事はよく学校などで言われる、「ルールを決めてやりましょう」という話ではありません!
ゲームが大好きな子どもは、なかなか時間通り終わらせるのは難しいものです。
そして、「ゲームをしている子供を見ているとイライラする」そんなお母さんの気持ちに注目し、お互いが納得できる、安全な解決方法を紹介したいと思います。
「子どものゲームにイライラ」
お母さんの怒りの原因と解決方法は?
先日、学院の勉強会でも「子どものゲーム問題」の話題が出ました。
きっかけはあるA子さんのこんなお悩み発言でした。
受講生のAさん
子どもがゲームばかりしている、やるべきことを後回しにして、いつやるかも分からないし、結局言っていた時間になってもやらないし、寝る時間が遅くなったりして本当に困ってしまってるんです。
そこで交わされた受講生さん同士のやり取りが、非常に素晴らしいものでした。
まさにカウンセラーとクライアントのやり取りそのもので、もしかしたらあなたのイライラの原因も似ているかもしれません。
B子さん「やるべきことを後回しにしてるけど、お子さんはやるんだね?」
A子さん「うん、寝る時間が遅くなっても、やることはやるのよ。」
B子さん「えらいねー!ちゃんとわかってるんだね!」
A子さん「でも、先にやっちゃったら気持ちも楽になるし、いいと思わない?」
B子さん「それは見てる人の気持ちが楽になる、ってことね?本人は本当にそっちの方がいいのかな?」
A子さん「楽になる時も絶対にあると思う。でもとにかくゲームの続きがやりたいっていう時もあるみたい。」
B子さん「その絶対っていうのは、どうしてそう思うのかな?」
A子さん「だって後で大変になるって、ふつう分かるでしょ? やってみたら時間がかかって、寝る時間が遅くなって、次の日も眠かったりってなって。」
B子さん「それって、A子さんは体験したことあるの?」
A子さん「私はね、自分で計画を立てて、それをやっていくタイプなので、無いかなぁ」
B子さん「そかそか、じゃあお子さんはA子さんが体験したことがないことをやってるので、A子さんはそれを見ていると不安で仕方なくなるのね。」
A子さん「えっ!? B子さんはそういう状態を見ても不安にならないの?」
B子さん「うん、私はやりたいことを後回しにはあまり出来ない方なので、お子さんの気持ちは分からないでもないかな。今はやるべきことを先にも出来るようにもなったけど、やっぱり後回しにすることも多い。でも自分で帳尻合わせるのはうまいと思う。だから焦るんだけど、それでもそれを選んでる自分がいるんだよね。それもそうやって色々自分で体験しているうちに獲得した私なりのワザだと思ってる。今はA子さんのお子さんは自分で自分の調整を学ぶ段階なんだろうなーって、私は思うよ。どう?」
A子さん「タイプが違う・・・たしかに私とは全然タイプが違うのよね。私はきっちり計画を立ててそれに従って進めるタイプ。あの子は違うけど、なんかやってる。そうか、やってるよね、たしかに。ただ何考えてるか全くわからないから、私が心配なんだ。私を安心させてほしいんだね、ちょっと恥ずかしいな(笑)。仕事では、私の思い通りやってほしいなんて、相手に対して思わないのに。」
B子さん「くみ子先生が、いつも家族のことが一番変わりにくいですよねって言ってたから、それに気づいただけですごいと思うよ!」
A子さん「そしたら私、どんな言葉かけをすればいいのかな?」
B子さん「お!それが知りたいなら、相手の立場になってみる3センスメソッドやってみる?」
A子さん「うん! やってみる!」
B子さん「じゃあ、その時の状況を目の前の空間に作って、そこにいるお子さんに入ってみてくれる?」
A子さん「OK!よし、子どもに入った」
B子さん「そしたら、あそこにいるお母さんからの言葉を聞いてみて。どんな気持ちが沸いてきて、どんな言葉がかけられたいか、感じてみてね!」
A子さん「うーん、すごく威圧的でイヤな感じ。ちょっと気分転換でゲームしているだけなのに、いつも信頼されてない感じの言葉を言ってくる。ウザイ。かな」
B子さん「なるほどね。ちょっと気分転換なのね。で、なんて言われたい?」
A子さん「うーん、何にも言わないでリラックスしようとしているのを見守っててほしい。」
B子さん「へー。そうなんだ。」
A子さん「へー、そうみたいね(笑)」
B子さん「あとは、どう?」
A子さん「あとは・・・寝る時間は俺も眠いし気にしてるから、こんな時間から言わないでほしい。」
B子さん「お母さんが体調を気にしていることは伝わってる?」
A子さん「ううん、全然伝わってない。ただ口うるさく寝ろ寝ろって言ってるだけ。そんなことより、色々あるんだよ、学校でも部活でもいろいろ。だから何かを言われたいのではなくて、君も大変なんだねー、がんばってるんだねー、って言うならそういうことを言ってもらってもいいかな。」
B子さん「おー。素晴らしい!ではお子さんから出てきてください。でA子さんとお子さんが見える立ち位置に行って、二人を見て、何が言いたい?」
A子さん「お母さんがゲームを嫌いなのがよく分かる。なんか目の敵にしてるみたいで、それがお子さんに伝わってますね。それとともにやってること、出来てることを何も認めないで、出来てないばかり言うのですが、それは彼女が育ってきた家庭での習慣でしょう。親が子どもを認める対応の仕方を、彼女はほとんど知らないですからね。」
B子さん「ありがとうございます。ではA子さんに入って、今の大切な人からのメッセージを聞いてください。何を思いますか?」
A子さん「確かに。私は出来たことを認められて育ったのではなくて、出来ないことを指摘されて、それを克服することで認められてきた。だから指摘を克服しようとしない子どもが信じられないんだわ。」
B子さん「それって、A子さんが育ってきた環境よりも、居やすい環境を、今のA子さんが作れているからなんじゃない?」
A子さん「え?そうなのかな?あんな緊張する家なんてイヤだもんね。なんか、子どもに入ってみたら全然思っていたのと違った!子どもはけっこう疲れてて、ゲームに夢中というかゲームをしながらリラックスをしてるんだなって分かった。で、お母さんが全然気持ちを分かろうとしないで責めてくるから、本当にうざったいだけで、イヤだ。話しかけられるのを阻止するためにもゲームをしているところもあるみたい。」
B子さん「そうなんだね。2人の話を聞いて、これからどうしていこうと思った?」
A子さん「うん、もう少しこの子も学校で頑張ってるんだ、頑張ってきて今休んでるんだ、という気持ちで見守ろうかな。しばらくやっても終わらないようなら、今日もお疲れ様!疲れて早く眠たくなりそうなら、宿題忘れないうちにテーブルに出しておけば?くらいは声をかけようかな。」
B子さん「いいね!」
A子さん「うん、やってみて、また何かあったら、子どもにまた入ってみようっと!」
いかがでしたか?
「ゲームをほとんどしないお母さん」と「ゲームが大好きな子ども」の対立は、とてもよくある話です。
会話の中で「3センスメソッド」というテクニックが出てきました。
これはファミリーコーチングNLP講座でお伝えしている、自分の状況を客観的に見ることができるようになるテクニックで、色々な悩みに使えます。
学院で学んだ3センスメソッドというワークを使って、お悩みを二人で解決していました。とても楽しそうなお二人でした。
仲間と本音で自分の困りごと、些細な日常のひっかかりポイントなどを打ち明けて、共感してもらえるだけでも、とても心が軽くなります。
それに加えて、自分で心理の技術を使って発見が出来るというのは、大きな自信になります。
私が母親向けの講演会に行っても、とても多い「子どものゲーム問題」
自分のお家の解決法を見つけることができる自分になることは、あなただけでなくご家族みんなが心地よく毎日を過ごせることになるのです。
この会話を参考に、「なんで子どもがゲームをしているのを見ると、イライラしてしまうんだろう?」と原因と向き合ってみませんか?